パースが移住に向いてると思った点①
こんにちは masaです。
2月6日に台湾で大きな地震があったというニュースを見ました。大きな建物がいまにも倒れそうなくらいに傾いている映像をニュースで見て、なくなった方も多数いると聞きました。寒い中避難所などで過ごしている方もいると思います。今回の地震で亡くなられた方々に哀悼の意を表します。そして、被災された方々にお悔やみを申し上げ、一日も早く日常に戻られることを心から願っております。
私は「大きな地震」と聞くと、やはり自分も被災した東日本大震災を思い出してしまいます。私は地震が起きたとき、西東京市にあるオフィスビルの7階で仕事をしていました。今まで体験したことのない激しい揺れでした。今回の台湾の地震もそうですが、地震というのは予告なしでいきなりやってきます。
私たちがこのオーストラリア・パースという地に移住することを決めた理由の一つはこの地震です。このことについて書いてみようかと思います。
パースと自然災害
パースって自然環境が豊かでとてもよいところです。空気がきれい、海もきれい。手つかずの自然が残っている。そういう自然環境に恵まれている点は大きなメリットだと思います。それに加えて私は
自然災害の少なさ
というところも結構大きなポイントだと思っています。
筆頭に上がるのは地震です。日本では年間数多くの地震が起きます。気象庁のサイトで確認したところ、M(マグニチュード)3~M3.9の地震が日本周辺だけで年間3800回も起きているようです。(2001-2010年の気象庁のデータをもとに算出した値 参考)2001年から2010年までの10年間というのはうるう年も加えて3652日。ということは平均すると1日に1回以上の地震が起きているという計算になります。これはすごい頻度ですね。私は2013年にパースに移ってきて約4年と9カ月ほど経ちますが、こちらに来てから一回も地震を体験しておりません。
地震が来ないので、オーストラリアの家は日本に比べて非常に簡単な構造で作られています。家を作っている現場を何度か見ていますが、コンクリートで基礎を作って、その上にレンガを漆喰(?)で積み重ねていくだけです。柱なんかもありません。おそらく大きな地震が起きたら簡単に崩れてしまうではないかと思いますが、ここでは地震が起きないので全くそういう前提がないのだと思います。
家を建ててる様子。ひたすらレンガを積み上げているだけなのがわかると思います。
さらに台風(サイクロン)。これもオーストラリアの北側の地域ではたびたび被害が出たり、豪雨による洪水などもたびたび起きています。昨年も数千人が避難するような巨大なサイクロンが発生しました。
オーストラリア北東部に大型サイクロン、数千人が避難
しかし、こういった嵐がパースまでたどり着くことはほとんどありません。ストームという激しい嵐が来たりはしますが、ほぼ1日でスッキリする感じです。
日本には火山もありますね。日本には世界で4番目の活火山があるそうです。その数129 → 参考 。火山があることで、それにより温泉と言う自然の恵みもあるわけなんですけれども、火山の噴火が起きてしまうと周辺地域だけでなく、広い範囲にわたって非常に大きな災害となります。オーストラリアには活火山はありませんので、そういう不安感もありません。
オーストラリアに住んでいて不安だなと感じるのはブッシュファイヤー、いわゆる山火事です。この夏の時期はあのあちこちで山火事が起きています。朝起きると外が煙いということが年間何日かあります。これは日本では体験したことなかったと思います。
山火事も大規模なものになると、400キロ以上離れたところの煙が飛んできたりします。何年か前にパースからはるか400キロ南にあるデンマークという町で大規模な火災が起きたことがありました。その時の煙が数日経ってパースを街の中を覆ったということがありました。
私たちが今住んでいる場所はパースの中心部からそれほど離れていないので、生活していて直接の山火事の危険を感じる事はほとんどありません。でも、パースも都心部から車で20分ぐらい離れると もうすぐに「山の中」という雰囲気の風景になります。山の中といってもまだぽつぽつと家があったりして、こういう緑に囲まれたところに住んだら素敵だろうなと思うこともあるのですが、やはり山火事というような事態を考えてしまうとちょっと怖くて住めません。
西オーストラリアに限らずオーストラリア全土で山火事は起きていて、森の中に住んでいる方々の家が山火事に巻き込まれて消失したりとかという話はよくあります。
山火事というのは、それほど急激に起きると言う事はあまりないと思います。もちろん一気に火が広がる事もあるとは思いますが、それでも近所で山火事があったら消防車が走ってきたりとか、ヘリコプターが上空を飛んだりとか、異常が察知できれば手遅れになる前に逃げることもできると思います。
しかし、地震や火山の噴火、これはほとんど予測することができませんそれに地震は震源付近であれば一瞬で家を崩してしまいますし、地震が起きる場所が海の近くであれば津波という地震そのものよりも恐ろしい事態にもつながります。
パースは楽園なのか?
もちろん、パースにも特有の問題があります。それは水不足。近年ずっと降雨量が少なく、水の確保が難しいそうです。海水を淡水化して、供給していたりもするそうですが、「シャワーは5分以内で!」とか「スプリンクラーの時間を1分短く!」とか、水の無駄遣いを減らすような広告をあちこちで見かけます。
これまでパースに住んでいて、何軒か家を変わりましたが、水漏れをする蛇口が大変多くて困ります。不動産屋に頼んで水道屋を読んでもらうのですが、どうも腕がイマイチなようで、またすぐに水漏れを起こすんですよね。そんな感じでダラダラと失われ続ける水がおおいのも水不足の要因の一つなのではないかと思ってしまいます。実際のところ、芝生に撒く水が最大の要因のようです。
まとめ
このように「パースは自然災害が少ない」というのは私たちがここを選んだひとつの大きな理由です。私は東日本にも西日本にも住んだことがありますが、やはりいつ起きるかわからな巨大地震については、考えてもしょうがないとはわかりつつ、やはり不安に感じてしまいます。2011年に起きた東日本大震災、そして地震により引き起こされた津波や原発事故。私の家はほぼ無事でしたが、被害のあった地域では自分たちの資産、持ち物、家そういうものが地震や津波により一気に無価値なものになってしまうのを目の当たりにしました。
先日短期間に日本に一時帰国しました。その時にあちこちで日本の便利さを実感しました。しかし、日本で暮らしていくという事は、その便利さと引き換えに、そういう巨大な自然災害のリスクも抱えていかなければいけないのかなとこちらに来て思いました。逆に言えば便利さは失われたが、安全は得られた、という感じでしょうか。
地震もない、火山もない、台風もない、そんなところで暮らしていると、日本での日常の暮らしの中にも自然災害リスクと言うものが少なからず潜んでいるんだということを感じてしまうわけです。
パースは海沿いなので、津波のリスクはあるかな、と思っています。なので私は海沿いの家は選びませんでした。海から見て山1つ越えたくらいのところの家に住んでいるので、さすがにここまで海の水が来ると言う事はおそらくないと思っています。
地球がひっくり返るような天変地異があったら、どこにいてもあきらめるしかないわけですけどね。
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