Jude the obscure

この花、Jude the obscure という名前のバラです。David Austin Roses Limitedという超有名なバラの生産者によるものなのですが、先日ようやく手に入れることが出来ました。この写真はうちの裏庭で撮ったものです。

Jude the obscure に出会ったきっかけは

今年の3月の連休に、パースから300kmほど南のマーガレットリバーという、多くのワイナリーがある地域へ行きました。久しぶりの連休だから、ということで出かけたのですが、実際に行ってみたら連休のせいでほとんどののワイナリーがお休みで、唯一というくらい開いていたLaurance Wines というワイナリーに入りました。

このワイナリーは、近所で唯一営業していたということもあって、我々のように食べる所がどこにも無く途方にくれた旅行者の駆け込み寺のような状態になっていて、私たちの後にも続々と人が入って来ておりました。食事は・・きっとあわただしかったのでしょう。ちょっとイマイチでした。

あわただしい食事の後、敷地内を散歩しました。広い敷地に見事なバラ園があり、おそらく20種類以上のバラ植わっていました。興味がある方は、こちらのワイナリーのギャラリーを訪れてみてください。Gallery – Laurance Wines この美しいガーデンを散歩していて私が心をつかまれたのが Jude the obscure というバラでした。花びらは薄いクリーム色、花自体もかなり大きめで、とにかく香りの良さが飛びぬけていました。フルーツのような、白ワインのような甘い香りがします。これは是非手に入れたいと思い、名前を忘れないようにiPhoneで写真を撮っておきました。

Laurance Wines のバラ園

Jude the obscureを探して

次の週末などにパース市内のバラ園をJude the obscureを探して回りました。ホームセンターを含め、数軒は探し回ったのですが、残念ながら暑い時期には出回らないものらしく見つけることが出来ませんでした。そこで一つのナーサリーでJude the obscureが入荷したら連絡をくれるように連絡先を残しておきました。ナーサリーとは、日本語にすると「種苗場」というような感じなのですが、いわゆる鉢植えとかを売ってる巨大な花屋です。日本のホームセンターのガーデンコーナーのみのお店をイメージしてもらうと近いかもしれません。

正直きちんと折り返し連絡をくれる期待はしていなかったのですが、10月になって「Jude the obscure一鉢だけ入荷したから買うか?」という連絡がありました。もちろん、「次の週末に買いに行くから取っておいて」と返事をして、半年ごしのJude the obscureを入手することが出来ました。値段は・・小さな苗だったので20ドル程度だったと思います。大きくなることを期待して大きいポットに植え替えたところ、最近ようやく花が咲きはじめました。あの甘いにおいがガーデンに広がっています。

バラの神様みたいなDavid Austin氏

このJude the Obscureの生産者である David Austin氏は、これまでに200種類以上の新しい品種のバラを創り出してるそうです。そのために毎年15万種類もの組み合わせでバラを交配させて、よさそうなものは数年もかけて育てられ発表されるそうです。David Austin’s Rose Breeding Programme このJude the Obscure はそんなバラの神様によって生み出されたバラでした。 オフィシャルサイトを見ると日本語にもキチンと対応しているようなので、おそらく日本にも多くのファンがいるんじゃないかと思います。

Jude the Obscure は小説から来てる名前?

この記事を書いていて「Jude the Obscure (日陰者ジュード)」という小説のことを知りました。トマス・ハーディーという方が1896年に発表した作品なんですが、あまりの不評ゆえに、ハーディは以後二度と小説を書かなかったという、問題作だったようです。詳しくはこちら → トマス・ハーディ『日陰者ジュード』: くりホンレビュー

さて、この小説とバラ、おそらく何かのつながりがあるのだとは思います。ちょっと調べてみたところ、やはり同じように思う人はいるようで、Jude the Obscure -story behind the nameこのようにいろんなことを言っている人がいました。なんかこういう「謎解き」ってワクワクするんですよね。
小説自体はあまり読んでいてハッピーなストーリーではないようですが、機会があれば一度読んでみたいと思います。どうして、David Austin がこのバラにこの名前を付けたのかわかるかもしれないので。

原書なら、英語で読めるんですけど・・。The Project Gutenberg eBook of Jude the Obscure, by Thomas Hardy