[]

私はオーストラリアパースに住んでいます。日本から移住して5年。2017年に永住権を獲得しました。
パースに移り住んでからというもの、オーストラリアのビザ獲得については毎年のように厳しさを増しているように感じます。
永住権はもとより、最近はビジネスビザ(ワークビザ、オーストラリアで働く権利があるビザ)を獲得することまで難しくなっているように感じます。

永住権を出すのはオーストラリアの移民局です。ここ2年くらいは、政府として移民を受け入れることにそれほど前向きではありません。どちらかといえば「移民を多く受け入れると、オーストラリア国民の仕事がなくなる」という、移民が来ることによってオーストラリアにとって、ネガティブに作用するという風に考えている感じです。

もちろん実際は社会の色々な分野で移民が頑張ってオーストラリアの成長を支えていると思います。様々な国から料理人が来ているから、世界各国の料理を出すレストランがあるわけですし、街を歩いているビジネスマンを見ても、日本に比べて非常に人種のバラエティーに富んでいると感じます。

いま日本に住んでいて、オーストラリアに移住を考えている人、そんな人がこのブログを読んでいるかもしれません。私も2012年にあちこちのブログを読みました。でも、なかなか情報発信をしてくれる人が少ないですし、ブログで紹介されるケースが自分に100%当てはまるわけでもないので、なかなか情報集めが難しいと感じました。

私がいざ情報発信できる立場になっても、日々の忙しさの中、なかなかブログにまで手が回らないというのが実際です。それでも少しずつ、公開していきたいという気持ちはあるのですが。
今回は移住に必要な項目を5つ挙げてみたいと思います。

移住に必要な項目 1.英語

英語の重要さは言うまでもありません。こちらではみんな英語で喋ってます。日本人の英語アレルギーの強さは半端ないと思うのですが、私はこちらに来て実際に英語を使って生活しなければいけない立場に立って感じました。

日本の英語教育は、ダメだ。

日本の英語って、お勉強でテストでいい点を取る必要がある教科なんですよね。だから算数と一緒で間違ってはいけない。間違ったら減点される。そんな学習の仕方をしてくるわけです。だから間違って話すことを必要以上に恐れてしまう。でも実際のところ、英語は、

コミュニケーションのためのツール

です。目の前にいる人と英語があればコミュニケーションできますが、日本語しか喋らなかったらコミュニケーションが成立しません。観光地で物を買うくらいのカタコトでは、生活はしていけません。まずは英語の勉強、特に英語で話すことを勉強されることをお勧めします。

移住に必要な項目 2.ビザ

ビザ、これを話すと多くの人が「もうだめだ」と思ってしまうかもしれませんが、オーストラリアで暮らすためにはビザが必要です。ビザにはいろいろなタイプがありますが、永住権を得られないと、ビザが切れたタイミングで帰らなくてはいけません。

その永住権ビザを取る方法というのが年々厳しくなっています。これまではRSMSというオーストラリアの地方都市限定で獲得できるビザがあったのですが、今年のルール変更で、私の住んでいるパースは外れてしまいました。(パース周辺の小さな街ではまだ可能性があるそうです)オーストラリアの移民局のWebサイトにどのようなビザがあるか書いてありますので、是非確認してみてください。

永住ビザの獲得のためにIELTS(アイエルツ)という英語のテストを受ける必要があるのですが、このパス基準もだいぶ上がっています。ビザ獲得には英語も必須ですので頑張ってください。

移住に必要な項目 3.スキル

上の話とつながるのですが、オーストラリアがビザを出す条件として、なにかスキルを持っているというのはとても有利に働きます。スキルについては、関連の学校を出ていることあるいは、4年以上の経験(この経験については、日本での経験でも構いません。4年という年数については私がビザを獲得した時の物で、変更があるかもしれません)というのを示す必要があります。おまけに、オーストラリアがスキルとして認めた項目のみ、適用になり、それが結構コロコロ変わります。なので、オーストラリアへの移住を目指す場合、若いうちから技術を身に着けておくこと、技術を生かした職業を選ぶことをお勧めします。このビザの観点から行くと、いわゆる営業職、事務職(会計が出来る場合は今のところOK)というのは、スキルとして認められないので、なかなか難しいところです。

移住に必要な項目 4.お金

当然オーストラリアに移住するためには資金が必要です。ポンと飛び込んでいきなりビザが出るケースはまずありません。私の場合、まずは学生ビザでオーストラリアに来て、現地で仕事を見つけて、ビジネスビザ、永住権ビザを獲得しました。

オーストラリアは日本に比べて「物価が高い!」と感じます。家族で暮らすとなると、お金が飛ぶように出ていきます。さらに、学生ビザですから学費を払わなければいけません。

かかる学費についてざっと紹介しますが、例えばTAFEというオーストラリア政府直営の職業訓練専門学校というところで、英語を学ぶ場合、週$300となっています(2018年現在)。もし半年通うと、
$300 x 26w = $7800 約 650,000円ほどがかかります。

こちらの専門学校を出て資格を取れば就職にはだいぶ有利ですが、だいたい仕事になる資格については卒業に1年から2年ほどかかるため、
最低でも1,200,000円、おそらくコースによって値段が違うので、3,000,000円ほどは必要だと思います。

こちらにTAFEの案内(日本語!)リンクを載せておきます。
2018 TAFE International Western Australia flyer – TAFE-western-australia-flyer-japanese.pdf

さらにお子様連れだとお子様の学費も払う必要があります(義務教育年齢のお子様がいる場合)。小学生の子どもの場合、英語が全く話せない場合にはだいたい年間$20000(2018年現在)、すなわち、年間で1,660,000円ほどがかかります。ご自身の学校代はこれと別にかかってきます。

学費だけではなく、これに家賃や生活費がかかってきます。ある程度の資金が無いことには正直厳しいです。

移住に必要な項目5.若さ

ビザを申請するときに、年齢が若いことは有利に働きます。ビザの申請時に申請者のスキルの状態、英語力、年齢などをポイント換算して、一定のポイントに満たない場合には申請すらできません。

若さは語学の学習にも有利だと思います。私のように40歳を過ぎてからいきなり英語をマスターしようとしても正直大変です。ただ、若いと逆に経験がなかったり、お金がなかったりするので、これについては、若ければ若いほどよい、というわけはないと思います。

まとめ

あまりまとまっていませんが、とりあえず5項目を挙げてみました。実際にはこれに「意志」た加わるかな、と思います。石にかじりついてでもという決意が必要だと思います。「まぁ、取れたらラッキー」くらいの気持ちではなかなか叶わないかな、と思います。

今思うと私は自分の無謀さに呆れたりもします。実際にオーストラリアに飛び込んできたときには、こんなにオーストラリアで永住権を目指すことが大変だなんて全然理解していませんでした。

それでも「帰らない」という強い決意はありました。日本の家も車も何もかも売り払い、飛び込んできました。そういう気持ちの部分って案外大事かもしれません。

なにか聞いてみたいことがある場合には、Contact ページからお願いします。