今回は英語の話です。英語で会話をしている時や、英語のテレビラジオを聴いている時に、英語の難易度はそんなに変わらないのにスッと頭に内容が入ってくる場合と、なかなか頭に入ってこない場合があるんですよね。このような差がどうして出来てくるのか、ちょっと考えてみました。

まず頭に入ってくる入ってこないと言う1つの関門に、聞き取れるかどうかというポイントがあると思います。

アクセントと発音のバリエーション

英語と日本語の聞き取りの違いについて私は思うのですが、英語って日本語に比べてすごくたくさんの発音のバリエーションがあると思います。

日本人はしゃべれば日本語訛りの英語だし、インド人が違うしゃべればインド訛りの英語、イタリア人がしゃべればイタリア訛りの英語になります。特にオーストラリアは移民が多いのでそう感じるのかもしれないのですが、そういう別な言語の織り込まれた訛りみたいなもの普段からとても多く耳にします。

もちろん人間誰でも多かれ少なかれ発音の癖はあるものなんですけど、やっぱりその人が持っている他の言語の特徴みたいなものが入ってくると、また違うんですよね。

以前に図書館から借りた英語の本で、そういった訛りにフォーカスを当てたものがありました。付属のCDにを聞いてみると様々な国の人が英語をしゃべっているトラックが収録されていたのですが、日本人の話している英語は1秒でわかりました。日本語訛りってやっぱり特徴的なのかもしれません。

おそらく学校の先生みたいに「正しいクリーンな発音」をできる人の方が少ないんではないか、と思ってます。

実際に訛りの強さで聞き取れないというケースが結構あります。今でもよく覚えているんですが、オーストラリアに来て2年目くらいに娘の友達のところに、夕飯をお呼ばれして行ったことありました。

確か東南アジアのどこかの国から来た家族だったのですが、そのときにお母さんの話している英語がなかなかわからなくて、私たちもまだ英語に慣れてなくて、コミュニケーションに苦労しました。

会話の中にわからない単語が出てきて、でもその人が何度も使うので、結局スペルを言ってもらったら “Private” って単語でした。でもどう聞いても “Private”とは違う発音で、その後はその単語が出てきたら”Private”って頭の中で変換かけてたんですが、もっと英語に慣れればこういうのもわかるようになるのか、まだよくわかりません。

おそらく、フランス訛りの”Private”、ブラジル訛りの”Private”、ベトナム訛りの”Private”はそれぞれかなり違うものだと思うので、こういうそれぞれの個人が持っている発音の癖みたいなものに慣れていく必要はあると思う。やっぱり慣れている人は、「シンガポール系の英語」とか分かるそうなので、その特徴を織り込んで聞き取りをしているのかもしれません。実際私も日本語訛り、フランス訛り、インド訛り、についてはだいぶわかるようになってきました

文法や語彙(Phrasal Verb)

もう一つが文法や語彙の問題。自分も文法についてはまだ完全ではないので、相手が変なことを言ってる場合でも、その人の文法が間違っているのか、正しいけど自分がそういう用法を知らないだけなのか、わからなくなるケースがあります。

自分は日本語なら泥酔状態でもなければ会話に苦労することはないし、相手が変な時制を使って話してきたとしても頭で補正しつつ理解するから問題ないのですが、英語の場合まだまだ知らない単語や、単語を知っていても意味が変わるPhrasal Verb という曲者もあるので、ここのところが苦労するところです。

Phrasal Verb とは日本語だと「句動詞」というらしく、動詞+前置詞で意味が変わるものです。
“look”は「見る」だけど”look for”だと「探す」になり、”look into” だと「調べる」になるようなやつです。これはまだわかりやすい方で、”take”は「取る」ですが、”take up”で「何か趣味を始める」って言われると「?!」ですよね。

do、take、have、get など、ごく基本的な動詞ほど多くのPhrasal Verbを持っていますので、こちらもコツコツ覚えましょう。

語彙(単語)のレベル

そして、最後に語彙の問題。これが今回私が本来書きたかった内容なんですけど、その単語知っているか、覚えてるかどうかというポイントです。

英語の勉強をしていると、まだまだ知らない単語がいっぱい出てきます。それを一つ一つ辞書で調べたりしていろんな単語を徐々に覚えていくわけです。例えば “eligible” は “適任で” とか “potent” は “明白な” とか。中学でやったような単語はある程度頭の中で覚えているかもしれませんが、本や新聞などで出てきた単語については、「前に調べたんだけど忘れたな」というケースが(私の場合)結構あるんです。いくつか例を挙げると “intimidate” “exaggerate” “eligible” なんかは結構苦手です。(わかりますか?)

その単語の覚え具合については私は3つくらいレベルがあると思っています。たとえば、”dog=犬”というのは、それこそ日本の小学生、幼稚園生でも知っているような感じだと思いますが、このように単語を頭の中で全くプロセスしない、意識しないで「英語 → 意味」に変換できる単語、これが高レベルです。

そして、それほど苦労なく頭の中で意味に変換できる単語、私の中では、 “obvious=明らかな” なんかがこの部類です。先ほど出てきた Dog ほど一瞬ではないが、ほとんど高レベルと同じに扱えるレベルの単語。これが中レベル。

そして、最後が低レベル。私の場合は先ほど “eligible → 適任で”というのを例に出しましたが、私はこの単語を聞くと「えーと eligibleって何だっけ、あれ、あの、合ってるというかふさわしい、というか、えーと、ああ、”適任で”だ」みたいな感じに脳の中の記憶倉庫をいちいち探しに行かないと意味まで変換できない感じです。でも「知っている」ここがポイントです。

英語を「読んで」理解する場合はこの高レベルから低レベルの単語が全て使えます。文章を読んでいる場合、途中で止まっても構わないですし、ほとんどの場合スピードは要求されないので(映画の字幕の場合別ですが)。

なので、低レベルの単語が増えるのも決して悪いことではないのですが、やはり中・高レベルまで上げて、その単語が頭の中ですぐその意味に展開されるかどうかってとても重要で、やはりそのレベルのものでないと、会話に追っついていけません。

例えば相手が “It is eligible, that it be connected with two things in nature..” って言ってきた場合、頭が eligibleの意味を記憶倉庫に取り出しに行ってしまうと、その後の文章がまるで頭の中に入ってこない状態になってしまいます。もちろんそれってわずかな時間ではあるんですが、この単語の意味を探しに行く時間というのが、結構重要だと感じます。

これに気づいたのは自分でも遅いなと思うのですが、英語環境で暮らして4年目くらいです。語彙力が上がってきてもなかなか会話の力に直結しないと思っていて、それは結局頭の中の単語を増やしても、それが低レベルのうちは、なかなか会話で使うことができません。繰り返し学習して中・高レベルまで持ってこないと、「会話で使う」バリエーションは増えていかないんです。

私が思うにはこの中・高レベルの単語を増やすには「訓練」しないと手に入れられないものと思うんですね。(この”discipline=訓練”も私の中ではまだ低レベルです。)

単語を覚えるツールAnkiの紹介

ただ単語を覚えるだけでなく、中・高レベルに持って行けるような学習法をしなければいけないなと思っていて、今Ankiと言うアプリを使って勉強しております。

私の年代では「単語帳」ってやつでみんな英単語や、年号やら、元素記号やらを覚えたもんです。名刺を2回りくらい小さくした白い紙に、表に覚えたいこと、裏に覚えたい内容を書いて、それを丸いクリップで50枚とか綴じておき、通学中とかに1枚ずつめくって覚えるわけです。このAnkiというソフトはこの単語帳をアプリ化したみたいなものです。

何度も繰り返して学習することで、頭の中に刻み込むわけですね。英語が表示されて、頭の中ですぐ変換できるかどうかで、繰り返しのタイミングが選べたりするんです。

たとえば、このような感じです。


最初はこのように課題の文が表示されます。スペースキーを押すと、このように回答が表示されます。


私はその例文の訳と、単語の他の意味を書いています。

このようなアプリに知らない単語が出てくると、どんどん突っ込んで、毎日練習しています。今では数百枚になっております。オンラインで情報共有が出来、パソコンで入力したものをスマートフォンで学習できる点もお勧めです。

まとめ

語学の学習には本当に終わりがありません。私もずいぶん話せるようにはなりましたが、日本語並みに使えるかというと、まだまだ遠く及ばない、というのが正直なところです。特に私の場合は40歳から本格的に英語を始めたので、やっぱり若いころに比べるとなかなか単語が頭に入って行かないんですよね。

なので、このようなツールを使ったり、Elsaというアプリで発音の矯正をしたりして、なんとかもっと英語に馴染もうとしています。

英語を使う上で語彙を増やす必要があるのは当然のことなのですが、自分の中で意識的に語彙力を増やそうと取り組むことで、自分の中ではすこし会話できちんと理解できる部分が増え、会話がスムーズになったと感じています。ある程度会話は出来るけど、もうちょっと英語力を伸ばしたい、という方はこういう部分を取り組んでみてはいかがでしょうか?

ちなみに、このように使える単語を増やすことで、リスニング、スピーキングだけでなく、リーディングの力も明らかに向上します。先日博物館に行ったときに、このようなパネルを読んで回るのがとても楽になったと感じました。


自分ではなかか成長を実感するのは難しいですが「過去の自分だったら出来てたか」と思うと、パースに来てすぐの本当に片言でしか話せなかったころに比べてずいぶん成長できてるなと感じます。

引き続き、たゆまずに努力を続けて行こうと思います。