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こんにちは、masaです。

たまたま見た地域新聞に面白い記事がありました。

見出しは、「Fears for stations’ future」訳としては「駅の将来への不安」くらいでしょうか。
3人の市長が、市内にある2つの駅「Mt Lawley(マウント・ローリー)」「Meltham(メルサム)」駅を引き続き運用してもらうよう、Public Transport Authority (公共交通省)(以下PTAと表記)に誓願したという感じです。

fears-for-stations-future

この2つの駅は、パースから東の町、ミッドランドへ向かうミッドランド線の駅で、両方とも市の中心部から10km圏内にあります。そんな、市街地のすぐ近くの駅なのですが、PTAの調査の結果、平日の利用者数は Mt Layley駅で 345人、Meltham駅で524人という数で、近くのMayland駅の1516人、Bayswater駅の1833人に比べて明らかに少ない、というものでした。

この数字を見たときに、頭がクラクラしました。もちろん、利用者数世界一の駅は新宿駅で一日の利用者数は358万人、なんとMt Lawley駅の約10000倍です。。

300人~500人というと、仮に1日15時間、電車が動いていたとすると、1時間に30人(30×15=450)。1時間に4本の電車が来るとすると、それぞれに7,8人しか乗らない計算になります。山手線1回でどれだけの人数が乗り降りするかと考えると気が遠くなります。

平均の利用者が300~500人の駅って、日本ではどのくらいの駅なのかと思い、JR東日本・各駅の乗車人員 2015年度 ベスト100以外(7)を見てみたのですが、すいません、あまり名前の知らない駅がずらっと並んでいて、かろうじて友人が住んでいる寄居駅がわかるくらいです。

次に、オーストラリアに引っ越す前に住んでいた高松市のことでんも調べてみました。こちらはJR東日本に比べれば相当ローカルな感じです。私が利用していた三条駅は、すでに単線のエリアで、基本2,3両の電車しかつながっていない感じです。

kotoden-sanjo-station

それでも日の平均利用者数は、

ことでん_21年度_駅別乗降人数
出典:ことでん沿線地域公共交通総合連携計画

その三条駅でも2000人を超えています。うーん、どれだけ利用者数少ないんだ。
ちなみに、三条駅は高松駅から4kmほど。Mt Lawley駅もほぼ同じくらいです。
一応、200万人都市なんですけど、パース。

実際、政府も今すぐに駅の利用停止などは考えてはいないようですが、PTAも30億の予算縮小を求められており、これをどういった方法で実現するかはまだなにも答えられないそうです。

日本でも同じようにJR北海道では、来年から51駅を順次廃止するという動きがあるそうです。JR北海道が利用者1人以下の51駅を順次廃止か。2017年3月改正で大幅整理へ。全駅リストを掲載 – 旅行総合研究所タビリス
こちらは日平均の利用者が1人以下、というもっと深刻な状況ではあります。
過疎化の影響で利用者が減っているのか、それとも車を利用するなど、代替となる交通手段を利用するようになったのか、詳しくはわかりませんが、
長距離の移動が電車などに頼るしかなった時代から、多くの世帯が自家用車を持ち、自由に移動できるような時代に変わってきた表れなのかもしれません。

実際、オーストラリア・パースは車中心の社会だとおもいます。オーストラリアに「車なしで暮らす」ということは想像しにくいくらい不便なことだと思います。駅から徒歩圏にほぼ駅の近くはにぎわっているところもありますが、普段の買い物で使えるようなスーパーは敷地面積がどうしても広く必要なので、駅の近くには無い場合が多いのです。

西オーストラリアのパースから外れた地域を走ってみると、よく「駅の跡」、線路の跡をみかけます。かつては西オーストラリアにも縦横無尽に線路が張り巡らされていたそうですが、ほとんど使われなくなってしまったそうです。

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